スペイン発祥の揚げ菓子「チュロス」。
映画館・テーマパークで食べるという人も多いのではないでしょうか?
今回は、そんなチュロスが星型の理由やチュロスの起源について解説します。
チュロスとは?
チュロス(Churros)とは、ラテンアメリカやスペイン、オランダで食べられている揚げ菓子です。
日本で食べられるチュロスはもっちりとしていて、柔らかい食感がしますが、本場のスペイン・ポルトガルのチュロスは外側がパリッとしていて、中もそこまで柔らかくないパンの食感になります。
チュロスは簡単に作ることができ、誰にとっても美味しい味付けにできることから広まったと言われています。
材料は「小麦粉」、「塩」、「水」、「ベーキングパウダー」の4つがあれば、作ることができます。
味付けは材料のアレンジは豊富なので、そこもチュロスの魅力の一つですね。
チュロスが星型の理由
チュロスの全体は表面がデコボコしていて、先端は星型の姿をしていることが特徴的です。
作られた当初から先端が星型だったのか、それとも食べられるうちに星型になったのかについては諸説ある為、わかっていないのが現状です。
一般的に星型の形状は、小麦粉で作った生地を油で揚げる時に生地が膨張して、爆発を防ぐ危険を抑えていると言われています。
その為、チュロスの生地全体に均等に熱が通ることもあって一般的な作り方になりました。
チュロスの起源
チュロスの起源は、「スペイン」か「ポルトガル」のどちらかと言われています。
スペインの羊飼いが食べていた?
チュロス(churros)は、スペイン語で「誰でも簡単に作れる」という意味があり、チュロスはスペイン人にとって定番の朝食・おやつとして親しまれています。
それ位、スペイン全土で食べられている揚げ菓子です。
そんなチュロスが生まれたきっかけは、遊牧民の羊飼いの考案だと言われます。
羊飼いは、放牧のシーズン(春、夏、秋)になると羊と共に野山に移動して、長い期間野外で生活します。
主に羊飼いは、山岳地帯に生息している為、パンや食糧を気軽に確保することができませんでした。
そこで、パンに変わる代用品としてチュロスが生まれたのです。
小麦粉を練った生地に火を直火で当てることで簡単に作れることから、町の人々にも生産方法が伝わり、食べられるようになりました。
「チュロス」と呼ばれる名前の由来は、当時イベリア全体で飼われていたチュラ種(Spanish Churro)もしくはchurro(チュロ)と呼ばれるようになったとも言われています。
定着した時期については、17世紀頃の記録に「Churreo」(チュロス職人)が「チュロの値段を上げようと試みた」というエピソードが残されています。
その為、17世紀諸島にはスペインで定着していたと推測されています。
ポルトガルの船乗りが作った?
もう一つ、チュロスはポルトガル発祥という説もあります。
16世紀初頭に、大航海時代のポルトガルの船乗りたちが中国(明)に行きました。
そこで、油条(ヨウティヤオ)を口にしたことで、そこから作られたものとされています。
油条は、中国特有の揚げパンで、菓子パンではないので甘くなく、朝食や粥のお供に食べられていました。
中国で油条(ヨウティヤオ)は甘くなかったのですが、ポルトガル人が独自で甘い菓子にアレンジしたと言われています。