「豆苗」と「キャベツ」の味噌汁のレシピです。
豆苗もキャベツも火が通りやすい野菜なので、あっという間に完成します。
味噌汁とは

味噌汁は、日本料理における汁物の一つ。
だしを味噌で調味した汁に、野菜、豆腐、麸、魚介類などの食品を実としたスープ様の料理のこと。
御味御付(御御御付、おみおつけ)とも言う。
材料
3人前
水 650cc
だしの素 1包
味噌 大さじ山盛り2
豆苗 30g
キャベツ 90g
作り方
調理時間(およそ15分)
「キャベツ90g」を、ざく切りにする。
鍋に「水 650cc」、「だしの素 1包」、1で切った「キャベツ」を入れ、煮立たせる。
「味噌 大さじ山盛2」を溶き入れる。
「豆苗 30g」を3~4等分の長さに切り、さっと火を通し、完成。
コツ
煮立たせる時間は、キャベツ・豆苗の固さ・各々の食感の好みで微調整を。
まとめ
朝食にもオススメのお手軽な味噌汁。
特に春キャベツは火通りが早く、さらに時短できます。
お試しあれ。
余談:キャベツについて
葉がぎっしりと詰まって重くて美味しい「キャベツ」ですが、実は、水分量が92.7%とほとんどが水分なんです。
その為、100gあたり23kcalとカロリーも低めです。
そんなキャベツの栄養は少ないと思われがちですが、実はビタミンC、ビタミンK、胃を守ってくれる栄養素など、色々と含まれています。
そんなキャベツの栄養や歴史、旬や選び方などを解説します。
キャベツの栄養価
生でも、炒めても、煮ても美味しい野菜「キャベツ」。
注目すべきは、なんといっても「ビタミンU」です。
ビタミンUは、正式にはビタミンとして認められてはいませんが、ビタミンと同じような働きをすることから「ビタミン様作用物質」といわれている栄養素で、別名を「キャベジン」と言い、胃腸薬に含まれている成分としておなじみです。
胃腸粘膜を丈夫にしたり、荒れた胃壁を治して正常に整える効果が期待できる他、胃・十二指腸潰瘍を予防する働きがあるとされています。
また、キャベツは淡色野菜の中ではビタミン・ミネラルを多く含みます。
強い抗酸化力で皮膚・骨の健康を保ち、血管の老化を防ぐ「ビタミンC」、出血時に血を固める働きや骨からカルシウムが流れるのを防ぐ作用もある「ビタミンK」、不足すると貧血・動脈硬化につながり、「造血のビタミン」と呼ばれる「葉酸」、腸内環境を整え便秘予防と解消する働きのある「食物繊維」等を含みます。
ビタミンUとビタミンCは共に水溶性なので、水にさらすのは短時間にしましょう。
ビタミンU
キャベツには100gあたり、ビタミンUが350μg含まれています。
大根には100gあたり260μg、同量のピーマンには180μg含まれており、比べてみるとキャベツにはビタミンUが多く含まれていることが分かりますね。
ビタミンUは厳密にはビタミンではなく、ビタミンに似た働きをするビタミン様物質という成分で、キャベツの絞り汁から発見されたことから、別名キャベジンとも呼ばれます。
ビタミンUは胃腸の粘膜を丈夫にしたり、荒れてしまった胃壁を整え、さらに、胃酸の分泌を調整してくれる作用が期待できます。
カルシウム
キャベツには100gあたり、カルシウムが43mg含まれています。
カルシウムは不足すると、骨・歯がもろくなってしまう恐れがあります。
カルシウムの吸収率を上げるためには、ビタミンDを多く含む「しいたけ」や「しらす干し」を一緒に食べるのがオススメです。
ビタミンC
キャベツには100gあたり、ビタミンCが41mg含まれており、これは、一日に必要とされている量の約40%です。
また、ビタミンCはコラーゲンを作るために必要な栄養素で、皮膚・粘膜の健康維持に役立ちます。
ビタミンCは水溶性ビタミンであり、体に留めておけないビタミンの為、毎日継続して摂取する必要があります。
カリウム
キャベツには100gあたり、カリウムが200mg含まれています。
カリウムには、体内の塩分を排出してくれる働きがある為、塩分の摂りすぎを調節するのに役立ちます。
カリウムは水溶性の為、煮たり、ゆでたりすると水に溶け出してしまいます。
その点、生のまま食べられるキャベツは効率よくカリウムを摂ることのできる食材です。
また、スープにして汁ごと食べてもカリウムを効率よく摂り入れることができます。
ただし、塩分摂取量が増えてしまわないよう、味付けには注意です。
ビタミンK
キャベツには100gあたり、ビタミンKが78μg含まれています。
大根にはほとんど含まれておらず、ピーマンには20μg含まれているので、いかに多く含まれているかが分かります。
ビタミンKは、血液を固めて止血するのを手助けする栄養素であり、また、骨を丈夫に保つ為に必要不可欠な栄養素です。
葉酸
キャベツには100gあたり葉酸が78μg含まれ、同量の大根には34μg、ピーマンには26μg含まれており、こちらもキャベツに多く含まれる成分です。
葉酸はDNA合成に関わるビタミンB群の一種であり、胎児の正常な発育に役立つ為、妊娠中にとりたい大切なビタミンとしても知られています。
食物繊維
キャベツには100gあたり食物繊維が1.8g含まれています。
食物繊維には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類があり、それぞれ異なった働きがあります。
キャベツには水溶性よりも不溶性食物繊維が多く含まれており、不溶性食物繊維は便のかさを増して腸を刺激してくれるので、便秘対策に役立ちます。
栄養たっぷり、キャベツの芯
嫌いな人や、捨ててしまう人も多いキャベツの芯ですが、実は、芯には栄養がたっぷり含まれているんです。
丸まっている葉の部分とキャベツの芯を比べると、「カリウム」や「リン」の含有量が約2倍であることが研究で明らかにされており、その他にも、キャベツの芯には「カルシウム」や「マグネシウム」が多く含まれています。
キャベツの芯は、煮込みすぎると特有の臭みが出てしまいますので、食感が残る程度に加熱し、甘み・風味を活かしましょう。
キャベツの芯のきんぴら、メンマ等の歯応えを活かせる料理がオススメです。
キャベツの歴史
キャベツの原産地については諸説あるものの、ギリシャ・イタリア等ヨーロッパの大西洋、地中海沿岸だと言われています。
明確な原産地が分からないのは、その歴史があまりも古く、元々が自然に生えている野生種だったからです。
野生種は「ケール」と呼ばれ、今のキャベツのように球状ではなく、1枚の葉状でした。
その後、原種キャベツである「ケール」はコールラビ・芽キャベツ・紫キャベツ等の「キャベツ系統」と、ブロッコリー・カリフラワー・葉牡丹などの「ブロッコリー系統」に枝分かれしました。
実は、カリフラワーやブロッコリーもキャベツの仲間・親戚なのですね。
なお、キャベツの名前の由来は、英語の「キャベッジ」からなりますが、キャベッジはフランス語の「caboche(頭・丸いもの)」が転じたという説もあります。
ヨーロッパからアジアに伝播したのは、アレクサンドロス大王のアジア遠征だったと言われています。
兵士に食べさせたという記録が残っており、古代では薬用としての需要が高かったことが分かります。
古代エジプトでは酔い止めとして宴会の前に食し、ギリシアでも泥酔防止として用いられてきたとも。
日本には江戸時代にオランダ船によって長崎に伝えられ、「大和本草(1709年)」に「蛮種紅夷菘(おらんだな)、味よし」と記載されています。
戦後の洋食文化が広まった際、揚げ物に千切りキャベツを添えたことで、日本中にキャベツが広がったそうな。
旬・産地
日本では一年を通じて栽培されていますが、大きく分けると「4~6月」、「7~10月」、「11~3月」の3回の収穫期があります。
なお、出回る時期によって種類が変わります。
春キャベツ
主に「4~6月」に出回ります。
「新キャベツ」、「春玉」として売られていることもあります。
巻きがゆるやかで、球の中心に近い葉も緑色を帯びています。
葉が柔らかい為、サラダ・即席漬け等の生食向きで、最も美味しくなる時期は5月頃です。
冬キャベツ
晩秋から「早春(11~3月)」にかけて出回ります。
中でも「寒玉」とも呼ばれるものは、甘みがあるのが特徴で、葉が堅くて煮くずれしにくい為、ロールキャベツ等の煮物に向いています。
寒さの厳しい2月頃に最も美味しくなります。
夏秋キャベツ
「7~10月」に出回るキャベツで、葉が柔らかいのが特徴です。
群馬県、長野県、北海道などの高冷涼地でつくられるものは、「高原キャベツ」とも呼ばれます。
キャベツの選び方
キャベツは、「冬キャベツ」と「春キャベツ」で選び方が異なります。
「冬キャベツ」は、葉の巻きがしっかりとしていて、葉と葉の間が密で、ずっしりとした固いものが美味しいと言われています。
「春キャベツ」の場合、葉がやわらかく巻きがゆるい為、重量は軽いものを選びましょう。
芯の切り口は小さく、葉が鮮やかな緑色のものがオススメ。
また、全体にハリとツヤがあるものを選びましょう。
カットしてあるものは、断面の芯が上まで伸びていないものが新鮮でオススメです。
キャベツの保存方法
キャベツは涼しい環境を好む野菜なので、冷蔵庫で保存するのが適切です。
保存中もキャベツは成長する為、早めに食べきるようにしましょう。
カットキャベツの場合、ラップを外してペーパータオルで包み、袋に入れて冷蔵保存して下さい。
キャベツの瑞々しさを保つ為には、芯をくり抜き、水を含ませたキッチンペーパーを詰めるのがポイントです。
冷蔵庫内での乾燥対策になりますが、衛生上、キッチンペーパーはこまめに取り替えましょう。
また、キャベツは外の葉から使うと長持ちします。